月洲寺バリ舞踊奉納「ガボール」
- satomiohno
- 2017年3月15日
- 読了時間: 3分
いよいよ一週間を切りました。
3月20日(春分の日)台東区にあるお寺、月洲寺でのバリ舞踊奉納。
とてもドキドキ、ワクワクしています。
月洲寺春彼岸会 バリ舞踊奉納
2017年3月20日(春分の日) 午前11時より 月洲寺本堂にて
入場無料で、どなたでもお入りいただけます。
当日、少し演目について解説もさせて頂く予定ですが、各演目についてブログでも少しご紹介したいと思います。
一曲目の演目は「Gabor(ガボール)」という、お客様を歓迎する踊りです。
バリ島のお祭りでもイベントでも、まず一曲目にはこの「歓迎の踊り」が踊られることがほとんどです。
お客様を歓迎する踊りではありますが、その場を「清める」意味合いもあります。
歓迎の踊りにもたくさんの種類がありますが、ガボールはその中でも古典的な踊りです。
バリ舞踊は本来神様へのお供え物の一つでした。お寺の中には、神様のための”場所”=”祠”があります。
その祠の前で神様へ捧げる踊り。それがこの「ガボール」という踊りの起源になっていると言われています。
留学中、寺院のお祭りので”神様への”歓迎の踊りに初めて参加させてもらった時の事をとてもよく覚えています。
儀式の最中に踊るので、バリ舞踊のメイクもせず、衣装もバリ島の正装「クバヤ」で踊ります。
演奏も生演奏で、どんな曲が流れるか分かりません。
今まで習ってきた踊りのように「この演目は、こういう曲で、この振り・・」と決まっていないので、先生の後ろにくっついて踊りました。
手には”チャナン”というお供え物のお花を乗せたお皿を持って祠の方を向いて踊り、途中祠の周りを廻ったりもしました。
最後にその”チャナン”を神様のいる祠へお供えして終わりました。
私は「神様へ捧げるものなんだからどんな踊りでも良いんだよ」という言葉がまだ理解できなくて、どんな踊りになるのかちゃんと踊れるのか、とても不安でしたが、先生は”自分ができる事(踊り)”で儀式に参加できて、そして神様へ捧げる事が出来て嬉しいと、とても幸せそうでした。
先生は本当に心から「捧げもの」としての「欲のない踊り」を踊っていたのだと思います。
「踊る」ということや「形」に集中してしまっていた私には、その時の先生の穏やかな笑顔がとても印象に残っています。そして、反省しました。
この時感じたことは忘れられないし、これからも大切にしていきたい想いの一つです。
こうしてバリ島のお祭りや日常生活を先生と共に過ごさせてもらって初めて、少しずつバリ舞踊の理解も深まっていく様な気がします。
月洲寺で踊る「ガボール」は、そんな奉納舞を起源とした踊りです。
見に来てくださったお客様に、そしてご先祖様や仏様にも感謝の意を込めて踊りたいと思っています。
「歓迎の舞なので、お客様を歓迎します。」
というひとつのくくりで終わってしまうのではなくて、それにはどんな背景があるのか、現地ではどんな情景なのか、、
踊りを見ながらそんな事を想像してもらえたら、とっても幸せです。
当日は和尚様の粋な計らいでちょっと素敵な演出ができそうなので、そこもまた楽しみです!

奉納舞の時の写真。
沢山のお供え物があって、踊りもその一部になっています。
このお供えが全部自然のもので手作りされていると思うと、本当に驚きです。
一つ一つ形が違ってそれぞれ意味があるそうです。
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