地味だけど、価値のあるもの。
- satomiohno
- 2019年8月21日
- 読了時間: 3分
更新日:2020年9月25日

Sekar Sandat = イランイランのお花
前から名前は聞いたことがあったし、良い香りがする事も、なんとなく知ってはいました。
今後バリ舞踊のお教室をやっていきたい、いつかグループとしてイベントに出たい。そんな活動を始めたいと思った時に、バリの先生にグループ名を頂きたいとお願いをしました。
先生は一晩考えてくれて、「Sekar Sandatはどう?」と提案してくれました。
聞いた瞬間、不思議とすんなり耳に入るというか、とても自然な感じがしましたが、その後の先生が決めた理由を聞いてその名前が大好きになりました。
バリ島ではその香りの良さからお供えやお祈りによく使われる花ですが、見た目は本当に…地味です。
この通り。

どこからお花ですかー?
というくらい、地味です。笑
パッと目につく派手で美しいお花は、その一瞬は綺麗でも摘むとすぐ枯れて香りもなくなってしまう。でもイランイランの花は、見た目は地味だけど、咲き始めから摘んで枯れても尚ずっと良い香りがしている。
バリではそれを人生に例えて、生まれてから年老いてその命を全うするまで、善い行いをするよう努めたり、ポジティブなものを生み続ける事を謳った歌があるそうです。
"だから、何も大きな事はしなくて良いから、意味のあるもの、「心」のあるものを大切に活動していってね。"
その言葉を聞いて、涙が溢れました。
とってもとっても、嬉しかったです。
その物語を聞けた事も、先生がその花と意味を選んでくれた事も。そして何より、大きな事はしなくて良いからという言葉にどれだけ勇気をもらった事か。
帰国して、イランイランは南国のお花だから家では育てられないかな…と思っていたところ、インターネットで発見。大切に、育てています。毎年大きくなりながら、夏には「地味に」、でも存在感のある香りを漂わせてくれています。

今年も沢山咲き、先日の阿佐ヶ谷バリ舞踊祭の時も、冠の後ろに挿して踊りました。

日本では、バリのように南国のお花があちこちに咲いていないからどうしても造花になる事が多いけど、出来る限り生花を使いたい。
ただの飾りとしてでなく、自然の一部を身に纏って踊らせて頂く。その力を頂く。必ず意味があって、生花を使っているのだと思う。だからそんな気持ちも忘れずにいたいなと思います。
先生から頂いたこのグループ名の意味を考えながら、地味に、地味に、、でも本当に大切なものを追求して進化し続ける人でありたいし、そんなグループになっていけたら嬉しいです。


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